【ミャンマー】シッポー|1年に1度のお祭りに参加!2日間のトレッキング

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I’m in Singapore.


 

お久しぶりです。
約3週間ぶりのブログの更新となりました。本日この旅の7ヶ国目となる、シンガポールに到着しました。

前回のブログはバンコクでクレジットカードの不正利用に遭い、その内容や対応策についてでした。

 

★詳しくはコチラ

【海外旅行】クレジットカードの不正利用被害!発覚〜対応まで
バンコクで起きたハプニング!予備含め3枚のクレジットカードを持ち旅をしていますが、今回はクレジットカードの不正利用被害について。不正利用の発覚から対応、作業をまとめました。

 

その後、無事VISAから現金を借りられ(「緊急キャッシングサービス」)、現金を大事に抱えて旅を続けています。
さて、そんなバンコクから夜行バスでミャンマーに向かい、約3週間の旅が終了しました。本当にあっという間でした。ミャンマーは想像していたよりもずっと、どの人も親切で自然が美しく素敵な国でした。

 

ある町ではローカル食堂でゴハンを食べていたら、地元の人のテーブルに誘われ、そこから一緒にウイスキーを飲み、ゴハンをまた食べ、最終的には全額奢ってくれました。違う町で祭りに参加した際に、四方八方から缶ビールとタバコを差し出された時は、思わず笑いました。

 

先日はバスターミナルでローカルバスを探していたら、おじさんが親切に教えてくれ、最終的にはタクシーを呼び「バスではなく、これで行け!運転手には行き先を伝えておいたし、金も払ってある!」と奢ってくれました。イケメンすぎます。

 

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ミャンマーの人たちは、陽気でホスピタリティ溢れる人がたくさんです。今回は、そんなミャンマーで1泊2日のトレッキングの思い出について。

 

シッポー(シポー、ティッポーなど呼び方は沢山ある) / Hsipawの町に到着し、安宿に荷物を下ろす。早速トレッキングについて相談し、翌朝からの2日間のトレッキングを申し込む。
翌日8時半にトレッキングガイドのタンさんと合流。ミャンマー人カップル2人を加えた計4人でのトレッキングとなった。

 

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日差しがかなり強い中、歩を進める。見渡す限りのトウモロコシ畑が広がる。タンさんに聞くと、全て中国への輸出用だそうで国内消費用ではないそうだ。面白い。黄色く見えるのは乾燥させている収穫前のトウモロコシで、単価が上がるまで収穫を待っているそう。

 

道中で出逢う植物やミャンマーの民族・文化について、タンさんのレクチャーを受けながら歩き続ける。タンは、元サッカー選手で1度ミャンマー代表にもなったこともあるそう。経歴にかなり驚く。

 

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自分たちは現在ミャンマーの中でもシャン州に滞在しており、シッポーの町中ではビルマ語が話されているが、少し歩いた村に行くとシャン語となり、本日宿泊予定のパラウン族の村では、パラウン語という言語となる。ミャンマーには8の多数民族と135の少数民族が暮らしている。(タンさん談)

 

135の少数民族の内132の民族が自分たちの軍(同じくタンさん談)を持っており、民族同士で争っている地域も多い。以前は民族対政府であったのが、今は独立と領土を争っての民族同士の衝突が増えてきているとのこと。

 

今回は2日間のトレッキングだったが、以前はより長期間のトレッキングも可能だったそうだ。しかし、昨年から情勢が不安定化し、進入禁止(危険)エリアが増え、現在ではこのエリアでは2~3日間のトレッキングが限界だとのこと。
(奥深くに行くと地雷があるエリアもあるとのことで、ガイドは必須です。実際に欧米人が地雷を踏んでしまった事故が近年あったそうです。)

 

それまでバガンやヤンゴンといった観光地を周り、このトレッキングでもトウモロコシ畑と稲田が広がる長閑な道を進んでいる限りは、そんなことは全く忘れてしまいそうになるが、現在もミャンマーでは不安定な地域が多く広がっている。

 

ある少数民族の村に到着し、しばし座って休憩をとる。簡素な家が数軒と、稲田とトウモロコシ畑、そして小川が流れている長閑な村だ。

 

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そこに迷彩服を来た兵士が、5人ほど列をなして歩いてくる。銃を背負い、鋭い視線で辺りを見回しながら歩く姿に自ずと緊張感が漂う。

 

その列を見ていると、両腕と首を縄でしっかりと締められた1人の少年が目に入る。
兵士たちが去った後で、タンにこっそり聞くと、推測だが、脱走しようとした自軍兵士かドラックディーラー、若しくは他軍の兵士だそうだ。
彼の今後の処罰をタンに憶測で聞いたが、やはりかなり厳しいものであった。

 

笑顔で挨拶してくれる村人や長閑な雰囲気と相まって、その光景は特異に映り今でも強く印象に残っている。
捕らえられた少年と少し目が合ったが、その時に生まれた気持ちは忘れられないし、うまく表現できそうにない。

 

休憩後は、山道を歩き続け昼食を挟み16時前に本日の宿泊地であるパラウン族のパンカム村に到着。

 

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この村は130世帯が暮らす大きな村。その1つの家庭に宿泊させてもらう。

荷物をおろし休んでいると、「今からサッカーするけど来る?」と誘われる。
6時間のトレッキングが終わったばかりであったが、もちろん参加し、ボコボコのしかも人生初の坂のピッチでサッカーをする。誰も英語が話せないが、点が決まりアシストをすると「OK!」と笑顔で言われ、皆とハイタッチする。

 

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夕食は村で採れた野菜が中心で、どれも美味しい。ご飯を何杯もおかわりしてしまう。
その後は、ビールを2缶飲み(冷蔵庫は勿論無いので井戸水で冷やす)、ライスワインを飲む。味は日本酒にかなり似ており、6時頃から皆でガブガブ飲み始める。

 

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今日は満月であり、村の僧院では年に一度のお祭りとのこと。この日に来るなんて、かなり運がいいと言われる。タンもとても楽しみにしている。
お祭りは21時から開始とのことで、それまでライスワインをどんどん飲む。
お祭りということで、あまり村では食べない鳥を捌きたてで頂き、初めて蜂を食べる。味はただただ、苦い。

 

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21時になるが、まだ祭りは開始しそうになく、まだお祈りや前座が続いているとのこと。
ここで、1年間楽しみにしていたタンがまさかの飲みつぶれる。男たちで布団に連れていき、引き続きライスワインを飲む。何十杯飲んだか覚えていない。
22時半頃になり、やっとお祭りが始まり、皆でワイワイと僧院へ向かう。獅子舞のような踊りがあったり、鳥に扮した人の踊りがあったり、祭りの催しは多いが、1番盛り上がるのはやはりダンスタイム。
女性陣が輪になって踊り、その背後で男性陣が更に大きい輪になって踊る。2周の円の盆踊りのようなイメージだ。

 

そのお祭り(踊り)が面白いのが、踊りながら必死に男性は女性たちにアピールする。時には、歌いながら。曲が終わると、女性たちの周りに男性が集まり、囃し立てる。女性が気に入った男性を1人選ぶ、というもの。選ばれた瞬間、めちゃくちゃ盛り上がる。高校の文化祭のよう。カップルになった2人は、その後お喋りできるそうだ。

 

そこへ仲良くなった奴らが聞いてくる

「アユム、どの子がタイプだ?ダンスとか関係なく、その子を連れてきてやるから選べ!」
ダンスのアピール関係なく連れてくるって、もはやナンパでしかないが、「うーん、あの子が1番可愛い。」と1人の女の子を選ぶ。

 

そうすると、みんな笑う。聞くとその子は、女性陣の踊りのリーダーらしくかなりハードルが高いらしい。
お前、あの子選ぶとかすげえな!リーダーだぞ。かなり厳しいぞ。」と言われるが、そんなこと知っているはずがない。笑

 

その後は僧院内に移り、引き続き踊りを鑑賞し皆で歌う。祭りの大事な楽器であるドラを渡され、「叩け!」と言われる。言われるがままに舞に合わせてドラを叩く。酔っ払っていることもあり、とても気持ちがいい。

 

その後彼らが頑張って、どこからか先ほどの彼女のお兄さんを見つけてくれる。

「アユム、行って来い!」と皆に送られ、家にお兄さんと2人で向かうが彼女は既に寝ており、「明日の朝また来てくれればお喋りできるよ!」と言われる。そこまでするモチベーションは無い。笑
その後家に戻り、1時過ぎまで引き続きライスワインを飲み、眠る。終盤の記憶はあまり残っていない。

 

翌日5時にタンに起こされる。「お前、朝日見るって言ってただろ?付き合うよ!」
飲み過ぎによる胃もたれと酒臭さがすごいが、気合で起きて2人で朝日を見に丘へ登る。3時間半しか眠れていない。

 

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朝日を眺めながら昨日の話をする。タンはいつ寝たか記憶がないそうだ。そして祭りのことを話し、顛末を伝える。
「え?女性の踊りのリーダー?」
「うん、そう言ってた。」
「家って僧院の近く?」
「暗かったし定かでないけど、たぶんそう。」
「お前、その子俺の妹みたいな子だよ…」

 

なんと、この村との付き合いが古いタンにとって第2の我が家と言える家の娘さんだとのこと。
タンが爆笑する。
「あの子選ぶってまじで面白いわ。でも、あの子がこの村で1番可愛いよな。お前は見る目があるわ。」
と朝から盛り上がり、その件でより一層彼と仲良くなる。

 

二日目はゆっくりスタートし、休憩を挟みつつゴール地点である滝に14時過ぎに到着する。地元民と同じように滝で汗を流し、リフレッシュする。やってきたピックアップトラックで町まで戻りトレッキングは終了。

 

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その日の夜は、すっかり仲良くなったタンと、タンの友人と飲みに行く。どの店でも2人でいると、どことなく顔が似ているせいか「兄弟みたい!」と言われる。タンはその言葉に喜び、「コイツは俺の弟なんだ!」と言って紹介してくれる。

 

ジョッキのビールを何十杯と飲み、2軒ハシゴし、町のお祭りに参加し一緒に歌い踊る。
支払いは兄貴分のタンが全てしてくれ、「いいよ、いいよ。」と1円も受け取ってくれない。23時になる頃には、飲み過ぎによる満腹感でビールが入らなくなり、フラフラで解散する。今夜も記憶は定かでない。

 

という、2日間のトレッキングの思い出。

 

タンが歩きながら言った。

「いつかこの地域も平和になって、長期間のトレッキングがまた出来るようになるといいね。そしたら2人でのんびりトレッキングしようよ。」

その約束が早い内に叶えられることを祈りつつ、シッポーの町を去った。

 

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