【パタゴニア】エル・チャルテン|10年越しの朝日

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Day 526

I’m in El Calafate, Argentina.

 


 

お久しぶりです。

日本は季節外れの雪が降ったそうですが、こちらもとても寒い日々。

 

前回のブログは、ボリビアからチリへ抜ける「宝石の道」の旅についてでした。

 

【世界一周】ボリビア・ウユニ|チリへと続く「宝石の道」を歩む旅
南米を旅して2ヶ月目。クスコでマチュ・ピチュを楽しんだ後、夜行バスでボリビアへ。ウユニからチリのアタカマ砂漠へと抜ける通称「宝石の道」を旅した3日間の思い出。

 

その後、チリの首都サンティアゴへ夜行バスで23時間掛けて移動し、数日間滞在。サンティアゴはメトロが街中を走っており、魚介類が美味しい良い街でした。

そこからまた夜行バスに揺られ、パタゴニアと呼ばれるエリアの入り口の町であるプエルト・モンに到着。

 

★パタゴニアとは:

パタゴニア(Patagonia)は、南アメリカ大陸の南緯40度付近を流れるコロラド川以南の地域の総称。アルゼンチンとチリの両国に跨る。チリおよびアルゼンチンで約30の国立公園があり、アルゼンチンには3件の世界遺産が存在する。

出典wikipedia

 

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要は、南米大陸の南端のエリアです。国名ではなくエリアです。日本の約3倍の大きさがあります。

そんなパタゴニアには10年ほど前から興味を持っていました。

 

そこにはたくさんの国立公園や氷河があり、動植物は勿論、山々や湖など自然豊かでトレッキングが盛ん。世界中からトレッキング愛好家が集まり、美しい自然はこの世とは思えない…。

などなど、何冊もの写真集や旅行記を読んでは、日本の真反対にあるその未知のエリアに思いを馳せていました。

 

大学生になってから、パタゴニアに行こうと何度か計画したのですが、日本からの高額なフライト、そして現地の物価の高さを知り、手が出ませんでした。

 

社会人になってからは、毎年2週間ほどの休暇を頂いていました。お金の面ではなんとか工面できそうだったのですが、その際に障壁となったのは、フライト時間。

安い航空券を探す度にPC画面に表示される『乗り継ぎ:3回、フライト時間:計45時間と言った検索結果に毎度、「嘘だろ…」と呟いていました。これでは、往復の移動だけで貴重な2週間の休暇の内の4日間が使われてしまいます。行けないことはないですが、そんな忙しい旅は嫌だ、とまた諦める。

 

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ちなみに自分の社会人時代の休暇の取り方は、航空券を勝手に素早く購入し、後日部長に報告。「実はもうチケット買ってしまいました。格安航空券なのでキャンセルできないんです。すいません。この期間にお休みを頂きます。」という方式。これで4年間、好きなタイミングで休暇を得ていました。部長、すいません。

 

そんなこんなで、自分にとってパタゴニアは行きたくても中々行けない場所の1つでした。

約2年前、会社を辞めて世界中を旅しようか悩んでいた際に頭に浮かんでいたのもパタゴニア。「会社を辞めないと行けないような国、エリアにもっと行きたい」。退職する決め手になったのが、この南米南端にあるこのエリアでした。

 

その後、オーストラリアにワーホリで移住。バイトを2つ掛け持ちし、今考えると自分でも驚きの「45連勤」をしたりしながらお金を必死に貯めていました。当たり前ながら体調を崩し、体のあちこちが悲鳴を上げながらも、毎日頑張って働いた時にモチベーションになっていたのも実はパタゴニア。

 

【ワーホリ】オーストラリア|メルボルンのカフェで働く
現在、メルボルンにある2軒のカフェを掛け持ちして働いています。どちらも家から歩いて15分という、とてもよい立地です。今回のブログはその仕事内容と採用までの詳細について。

 

同僚から心配され、半ば呆れがら「お前は何でそんなに働いてるんだ?」と聞かれました。その時に答えていたのが、「パタゴニアは物価が高いらしい。安宿でも1泊20ドル。日帰り氷河ツアーは2〜3万する。そんな場所を1ヶ月くらい旅したいんだよね。」と。

勿論、聞いた同僚は「お、おう。頑張れ。」と若干引きながら返答するだけですが。

 

自分にとっては馴染み深い場所、パタゴニアにはメキシコから陸路のみで中南米を縦断し約5ヶ月で到着。そんなパタゴニアの入り口となる町が前述のプエルト・モン。

 

やっと念願のパタゴニアに到着

 

プエルト・モンに滞在し、今後の生活に備えて手袋やマフラー、厚手の靴下を購入する。今まで暑い国・地域ばかりだったので、防寒対策は万全でない。

 

アルゼンチン側の町、バリローチェにバスで移動し、ハイキングなどをしながら数日間滞在。ここには多くのトレイルコースがあり、人も少ないので美しい自然をゆっくり楽しめる。

 

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バリローチェはスイス系移民が沢山入った歴史もあり、「南米のスイス」と呼ばれている綺麗な町。チョコレートが名産で、大通りには多くのチョコレート屋が軒を並べるが、節約のため入店すらせず。宿泊した安宿、「Marcopolo inn」は最高でした。オススメです。

 

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バリローチェから夜行バスで24時間掛けて、エル・チャルテンという町に到着。この町はフィッツロイと呼ばれる山がある、トレッキングで有名な町。この町に来ること、そしてフィッツロイを見ることが10年前からの念願でした。

フィッツロイはアウトドアブランド『パタゴニア』のロゴモチーフとなった山としても有名。また、パタゴニアの先住民の人々からも聖なる山として扱われている大切な山でもある。

 

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夜行バスは朝方に町のバスターミナルに到着。早速、宿に向かいチェックイン。4人部屋のドミトリーのベッドにバックパックを下ろす。翌日から2泊3日のトレッキングを計画しているため、町にある小さなスーパーに向かい、シリアルバーや果物、野菜を買う。その日はゆっくり町を散策したりして、のんびり過ごす。

 

フィッツロイに向けて出発。

 

翌日、朝3時に起きて支度を始める。目的はフィッツロイでの朝日を見るため。4時間の行程の予定。

バックパックに3日分の食料や服、テントと寝袋を詰めて宿を出る。しっかりと防寒着を着込み、ヘッドライトを付けて歩き始める。宿泊している宿から登山口までは徒歩10分ほど。それまでは街灯や家々から溢れる灯りで辺りは明るい。

 

登山道に入る。勿論、真っ暗。ヘッドライトの灯りを頼りにゆっくり歩き始める。何人かのトレッカー達と会うが、追い抜き、追い越されたりして、気付けば自分のヘッドライトだけの暗闇に戻る。木の幹や段差に躓き、何回か転ぶ。ヘッドライトで地面を照らすと、一面に霜が降りており、灯りに反射してキラキラ美しく光る。

 

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休まず歩き続け、本日宿泊予定のキャンプサイトであるポインセノーテキャンプ場には、スタートしてから2時間半後の朝6時前に到着。暗い中をヘッドライトとトーチで場所を探し、手探りでテントを設営する。辺りには、昨日のうちにキャンプ場にやってきて宿泊しているテントがたくさん。

 

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テントはお馴染みのコロンビアのホームセンターで購入した1500円のテント。安いがために作りが簡単で、設営も3分で終わる。良いのか悪いのか。ただコスパは凄い。

 

【世界一周】コロンビア・タタコア砂漠|壮大な景色と星空とキャンプ
旅する前から気になっていた、コロンビアのタタコア砂漠へ。カルタヘナで購入した1500円のテントを手にバスを乗り継ぎ、タタコアへ向かう。貸し切り状態のタタコア砂漠で観た絶景と星空の思い出。

 

日の出の時間は8時の予定。日の入りも遅いが、日の出も遅い。このキャンプサイトから目的地となるビューポイントまでは1時間。少し時間があるため、お湯を沸かし、紅茶を飲んで休憩する。冷え切った身体が温まるがすぐにまた寒くなる。

 

もう一枚フリースを着込んで、再出発。早速、登山口が見つからず迷う。団体のヘッドライトの灯りが見え、ついていく。途中で追い越し、歩き続けるが前方の山の中腹に見えるヘッドライトの位置から考えると少し現在位置がおかしい。

慌てて、神アプリ「MAPES.ME」を開くと違う道だということが判明。辺りはまだ真っ暗。GPSがなかったら、日の出まで遭難してた。テクノロジー素晴らしい。

 

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急いで引き返し、やってきたその団体に「この道じゃないよ!」と教える。なんとか正しい道を見つけ、トレッキングを再開。途中で道を再度間違えるが、何とかゴールへと近付く。最後は勾配がきつく、岩が多い山道となる。寒さのため水たまりは凍り、岩の表面も凍っている。何度も滑りそうになる。

 

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道を間違えたロスもあり急いで歩き続け、何とか日の出前に到着。湖前のビューポイントには深い雪が多く残り、寒さは一段と厳しい。既に15人ほどの人たちが日の出を寒そうに待っている。

 

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雪を掻き分け、フィッツロイの正面となる位置に三脚をセットする。人が立ち入っていない場所では膝まで雪に埋まる。元々はトレッキングシューズを買いたかったが、予算の都合上致し方なく購入し、履いているスニーカーはメッシュ素材なので時間が経つに連れて染みてくる。足先が痛い。

 

 

遂にやってきた日の出のとき

 

 

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しばらくすると太陽が出始める。太陽の当たり具合によって、フィッツロイは、その色を青色から白色、赤色、黄金色等へと変えていく。雲の量や太陽光、季節によって、その表情は毎回・毎朝異なるそうだ。

その美しい光景をのんびり眺める。手袋は濡れ、指先もつま先も切れるくらいに痛いが我慢するしかない。

 

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パタゴニアには強風の場所としても有名。時に風速は秒速30mを越す風が吹くこともある。そのため寒さはより一層厳しく感じられる。

※台風は風速約17m。

 

そんな中、湖上の風が一瞬凪となり、それまで強く波打っていた湖が落ち着く。その瞬間、湖上に綺麗な鏡張りが現れる。自分がいた場所もちょうど良く、正面でその光景を眺める。日の出から時間が経っていたことと寒さもあり、数十人ほどいた人々も殆どが下山しており、静かな中その瞬間を楽しむ。何枚か写真を撮ると、また風が吹き始め、鏡張りは消える。

 

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思えばちょうど2年前の今頃に、会社を辞めることを上司に相談し、1年前の今頃はオーストラリア・メルボルンでまさに45連勤の真っ只中。その目的、目標であったこの朝日。

この朝日を見ている間、ここ2年間のそんな思い出が色々頭に思い浮かぶ。神々しいほどに美しいこの景色を見ていると、「今までの決断はどれも間違っていなかったんだな。」と感じられる。

 

9時まで1時間半ほど山頂で過ごし、下山を開始。行きは勿論真っ暗で何も見えなかったので、写真を撮りながらゆっくり下る。道中の景色も素晴らしい。テントに到着し、朝3時からのトレッキングの午前の部がひとまず終わる。

 

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色々な想いと思い出が詰まった朝日。

10年越しにやっと見ることができたその朝日の姿は、一生忘れることができなさそうです。

 

fitzroy and me

 

パタゴニアの旅はまだ1週間が経ったばかり。あと3週間ほど世界最南端の町を目指して、旅を続けます。

 

それでは、また。

 

 

 

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